弊社が硬式野球ボールの製造を始めて70余年。
時代の移り変わりに応じて様々な技術の革新が起こり、日々の生活も日進月歩で豊かになっています。
日本の野球も70年前に比べて技術や指導方法も良くなり、益々強く、世界に通用する選手が多く生まれています。
そんな中、硬式野球ボールはどのような変化があり、どんな材料が使われているのでしょう?
硬式野球ボールの中身
硬式野球ボールに使用される素材は中心から、コルク、ゴム、羊毛、綿糸、革、そして革を縫い合わせる綿の縫糸で構成されます。一時期は馬革が使用されていた時期もあるようですが、現在は牛革に統一されています。
核となるゴム芯を中心に数種類の羊毛を使い分けながら、ウールの密度と重さを調整して機械で巻き上げます。
また、外側に行くにつれて細い糸に変えることで、滑らかな球体に仕上がります。
品質の高い野球ボールはしっかりと計算された密度と材料で作られる為、見た目はもちろん、打撃後の変形が少なく、長く使用できます。
野球ボールのウールの違い
硬式野球ボールには、見た目は同じでも種類があることはご存じでしょうか?
弊社の販売サイトをご覧頂いても、練習球と試合球では価格が違います。その違いはなんでしょうか?
価格の違いの一つに、材料として使用されるウールに違いがあります。
基本的に練習球には再生ウールと言って、合成ウールが使用されます。
試合球には天然ウールが使用されますが、天然ウールを使用した方が、打感が良く、打撃後の復元力も高い為、練習球に比べ長く使用することができます。
詳細は別の記事でご紹介しております。
ゴム芯とコルク芯
中心の核となるのはゴム芯です。このゴム芯を中心にまんべんなく散らすようにウールを巻くことで、密度が高く、硬いボールができあがります。ウールが偏って巻かれると隙間があるボールになる為、打撃に耐えられず変形してしまうことがあります。
ゴム芯にも規定があり、下記を満たす必要があります。
ゴム芯の仕様:400㎝の高さから落下させ180~200㎝の間でバウンドをすること。
縫糸
縫糸は野球ボールの見た目に関わる重要な素材です。
また、縫う技術も職人の腕次第で大きく品質に影響を与えます。
縫糸の仕様にも規定があります。これは縫糸の太さに関する規定です。
縫糸の仕様:縫糸:綿糸16番手 10本撚り
牛革
牛革はホルスタインの革を使用しております。
写真の様なひょうたん型の形にしてボールへ縫い上げていきます。
裁断する際は、傷や汚れなどの部分を避けながら品質の良い部位を使用してきます。
牛革も天然革ですので、ものによって伸縮具合も違い、縦方向に伸びるものもあれば横方向に伸びるものもあります。その為、縫い合わせる時は力加減を変えながら、伸びる部分は力を弱く、伸びにくい部位は強く引くことで、均等に綺麗な縫いのボールが出来上がります。
牛革について、さらに詳細は別の記事をご確認下さい。
当社では、野球ボール製造の技術や素材を活用した雑貨を製造・販売しております。
是非、ECサイトよりご確認ください!
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